バラエティー番組に関わらず、多くのお笑い芸人がテレビに出演しています。

現在ではお笑い芸人のステータスは上がり、子どもが将来なりたい職業にも選ばれるようです。


そんな芸人界は飽和状態。
いまだBIG3と呼ばれる大御所芸人は第一線で活躍し、中堅層は30~50代と異常な層の厚さとなっています。一般企業では課長・部長クラスでもおかしくないキャリアを持っていても、体を張らなければテレビに出られない芸人が少なからず存在します。(リアクション芸人のようなカテゴリは別ですが)

どんなに面白い芸を持っていても、まずそれを表で発表する機会が少ないのも事実です。
よって、若手は伸び悩みを見せ、業界から去ってしまうか、舞台や営業で細々とやっていくほかありません。

現在、テレビ番組に出られる若手の芸人はやはり芸というよりもキャラクターやインパクトというものが重要視されているように感じます。もちろん一目見て面白いと感じてもらう方が制作側も楽であるともに視聴者もライトな感覚で笑うことが出来ます。

その弊害として、飽きられたらすぐに輝かしいテレビの舞台から排除されていくという状況です。
食べ物も毎日ステーキのような食事を続けていれば、飽きがきてたまにはそばやうどんだって食べたくなります。必ずしもカロリーの高いものや濃い味のものばかりが美味しいわけではないことは皆さんも理解できるでしょう。

もちろんテレビ業界が視聴率が大きく下がり、多くの規制の中で苦戦していることを鑑みてもしょうがないのかもしれませんが、子どもの頃からテレビと共に育ったテレビっ子の私にとってとても寂しいものです。

ゴールデン番組も名前や出演者が違うだけで大まかな内容やコンセプト、企画はほぼ同じようなものばかりです。(もちろん規制ギリギリの中、きわどく挑戦している番組もあります)

そんな中で、芸人はどうしていけばよいのでしょうか。
美味しいものを食べて大袈裟なリアクションをとったりすることが芸人としての立ち位置として正しいのでしょうか。

私はそのような番組を批判しているのでなく、そういった番組ばかりの業界に疑問があるだけです。
もちろんある程度の需要があるからだとは思いますが、どの局も同じ時間帯に同じような番組をしたって意味がありません。

こんなテレビ不況と言われているこの時代こそ、尖った番組を作らなければいけないのではないのでしょうか。
制作費が減り、様々な制約の中でできるだけ企画を尖らせ、一部のコアなファンが好むようなコンテンツ作りが必要なのではないでしょうか。

もうメディアが全体ウケを狙ったコンテンツ作りは終わらせるべきです。

「嫌なら見るな」

これこそがテレビ業界の驕りが詰まった一言。もうそんなことは言ってられない。